今月の特集 典型例の臨床検査を学ぶ
リウマチ性多発筋痛症
茂久田 翔
1
1JR広島病院リウマチ・膠原病内科
キーワード:
リウマチ性多発筋痛症
,
PMR
,
高齢発症関節リウマチ
,
RA
,
FDG-PET/CT
,
赤血球沈降速度
,
ESR
Keyword:
リウマチ性多発筋痛症
,
PMR
,
高齢発症関節リウマチ
,
RA
,
FDG-PET/CT
,
赤血球沈降速度
,
ESR
pp.696-699
発行日 2021年6月15日
Published Date 2021/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542202757
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初診(診察)時症状・所見
患者は70歳代,男性.既往歴として,20年前に大腸癌の治療を受け,再発は認めていなかった.受診する1カ月前から両肩痛が出現した.近医を受診したが,原因の特定に至らず,ロキソプロフェンを処方されて経過観察となっていた.
当院での初診時,発熱,咳,頭痛,顎破行などは認めなかった.1カ月に2kg程度の体重減少,臥位保持困難なレベルで夜間に増悪する肩痛・腰痛,全身倦怠感,手足の動かしにくさ(こわばり感),起居動作(立ち上がり)困難などの訴えを認めた.診察では肩関節の外転は90°までに制限されており(受動的には挙上可能),両側の三角筋部や上腕二頭筋腱の腫脹・圧痛および右膝関節の腫脹も認めた.一方で,手指や足趾の関節には関節腫脹を認めなかった.浅側頭動脈の拍動は両側とも触知可能であった.
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