Japanese
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臨床報告
下行結腸癌の術前検査にて後天性血友病Aが指摘され腹腔鏡下に手術を行った1例
Laparoscope assisted colectomy of a descending colon cancer associated with acquired hemophilia A: a case report
北川 一智
1
,
甲原 純二
1
,
須知 健太郎
1
,
吉岡 裕司
1
,
松井 道宣
1
Kazutomo KITAGAWA
1
1京都九条病院外科
キーワード:
結腸癌
,
後天性血友病
,
腹腔鏡下手術
Keyword:
結腸癌
,
後天性血友病
,
腹腔鏡下手術
pp.479-482
発行日 2013年4月20日
Published Date 2013/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407104542
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要旨
症例は76歳,男性.下行結腸癌と診断され当科に紹介された.術前に多量の鼻出血と腫瘍出血が持続しており,入院時検査所見で後天性血友病Aと診断された.周術期にrFⅦa製剤を投与しながら腹腔鏡下にハルトマン術を行った.手術時間2時間45分,出血量60mLであった.病理診断は中分化型腺癌,stageⅡであった.術後経過は良好であり,手術に起因する合併症は認めなかった.術後22日目に血液内科に転院となった.術前に後天性血友病Aと診断された結腸癌に対して腹腔鏡下で手術を行った報告はこれまでに認められなかった.今回の症例では,周術期にrFⅦa製剤を投与することで安全に手術を行うことが可能であったと考えられた.
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