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特集 CRT時代の直腸癌手術―最善の戦略は何か
〔側方郭清と術前CRT〕
CRT後でも側方郭清は省略困難という立場から
Efficacy of lateral lymph node dissection after chemoradiotherapy for lower rectal cancer
神藤 英二
1
,
長谷 和生
1
,
橋口 陽二郎
2
,
内藤 善久
1
,
梶原 由規
1
,
上野 秀樹
1
Eiji SHINTO
1
1防衛医科大学校外科
2帝京大学医学部外科
pp.292-295
発行日 2013年3月20日
Published Date 2013/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407104494
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【ポイント】
◆直腸癌術前CRTの局所制御効果は実証されているが,術前CRTを行ってもなお側方郭清が必要かどうかについての結論は得られていない.
◆当科の検討では,CRT後の側方郭清によって17%の症例で側方領域への癌進展が確認された.主病巣にCRTの効果が認められる症例であっても,側方領域ではその効果があまり期待できない.
◆術前CRTを実施してもなお側方転移のある症例に対し,側方郭清を追加することで60%以上の局所無再発生存が得られた.
◆CRT後においてもある一定の割合で側方領域に癌細胞の残存することを考慮すると,わが国で広く行われてきた側方郭清によって癌細胞を除去することで局所制御の上乗せ効果がはかれる可能性は十分にある.
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