Japanese
English
臨床報告
劇症型アメーバ性大腸炎の1例
A case of fulminant amebic colitis
平沼 知加志
1
,
服部 昌和
1
,
遠藤 直樹
1
,
大田 浩司
1
,
宮永 太門
1
,
道傳 研司
1
Chikashi HIRANUMA
1
1福井県立病院外科
キーワード:
劇症型
,
アメーバ性大腸炎
Keyword:
劇症型
,
アメーバ性大腸炎
pp.1572-1574
発行日 2012年12月20日
Published Date 2012/12/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407104399
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要旨
症例は70歳台,男性.2007年11月に急性腹症のため当院へ救急搬送された.腹部全体に圧痛・筋性防御を認め,CTで造影されない拡張したS状結腸と腹水を認めたため,壊死性虚血性腸炎を疑い緊急手術を行った.直腸,S状結腸が壊死しており,Hartmann手術を施行した.腸管壁は全体に菲薄し,“ぼろ雑巾”様で種々の程度の結腸壁の壊死がみられた.術後10日目に病理検査結果でアメーバ栄養体を認め,劇症型アメーバ腸炎と診断した.ただちに経口でメトロニダゾール投与を開始したところ,全身状態は改善し,術後77日目に退院した.術後約4年経過した現在,再発兆候は認めない.
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