連載 診療つれづれ
早期受診と外来点滴治療により劇症型への進展を阻止できた急性喉頭蓋炎の1 例
森 泰雄
1
Yasuo Mori
1
1志太ENTクリニック森耳鼻咽喉科
キーワード:
急性喉頭蓋炎
,
劇症型
,
外来点滴治療
Keyword:
急性喉頭蓋炎
,
劇症型
,
外来点滴治療
pp.220-223
発行日 2026年2月1日
Published Date 2026/2/1
DOI https://doi.org/10.24479/ohns.0000002008
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はじめに
急性喉頭蓋炎は耳鼻咽喉科の地域医療の現場においても稀な疾患ではなく,劇症型に進展すると急激に呼吸困難に陥り死に至ることもあり,病態によっては入院の上で厳格な管理と加療が必要な疾患である1,2)。しかし2010年に急性喉頭蓋炎は紹介入院させるだけでは充分ではないというエビデンスが出そろっており,搬送前から急変事態や劇症化を避けるために何らかの早期介入が必要であることが判明していた2)。今回報告する症例は,2012年の経験例であり,嚥下痛出現から約6時間で受診し,初診時の電子内視鏡による喉頭所見ではKatori分類3)の病期ⅡBであった。初期対応として外来点滴治療4)を開始し入院治療を勧めたが,入院を拒否し外来治療を強く要望した。初期対応に反応したため,入院治療することなく外来点滴治療を継続し治癒させることができ,また劇症型への進展を阻止できたと推定される1例を経験した。治療に反応する喉頭病変の特徴ある治癒過程を捉える機会が得られたので,その経過,治療法と喉頭病変の経時的変化を供覧し,文献的考察を加えて報告する。

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