書評
竜 崇正(編著)「肝臓の外科解剖 門脈segmentationに基づく新たな肝区域の考え方(第2版)」
山本 雅一
1
1女医大・消化器外科学
pp.807
発行日 2012年6月20日
Published Date 2012/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407104116
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『肝臓の外科解剖―門脈segmentationに基づく新たな肝区域の考え方(第2版)』が発刊された.初版より7年が経過したが,その内容の充実ぶりには目を見張るものがある.
初版の序には,肝区域の考え方の変遷が記載されている.肝区域はこれまでさまざまな分類がなされているが,どれも不十分なものであった.特に「肝癌取扱い規約」の区域・亜区域分類は,実は解剖学的門脈分岐に沿ったものではなく,このため多くの誤解が生じた.また,著者らが主張しているように,肝内門脈分岐は決してCouinaud区域分類と一致していない.実際の門脈分岐形態に沿った新しい区域分類が提唱されるのは,3D画像の進歩を見ると当然なことと考えられる.
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