勤務医コラム・37
すさまじきもの
中島 公洋
1
1慈仁会酒井病院外科
pp.811
発行日 2012年6月20日
Published Date 2012/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407104118
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すさまじきもの,昼ほゆる犬,春の網代(あじろ).①保険査定の山.医療費抑制を旨として,けっこう真面目にやっている割にはよく引かれるなあ.あ~今月もたくさん引かれちゃった.再審請求どう書きゃいいの? ②なんやかやでたまりにたまった修了証やら認定証やらの紙.えーとこいつの更新が今年で,あれの更新が来年で…….も~知らん.③よく名前を考えついたネと感心するほど多岐にわたる院内委員会の数々.使われる紙の量が多い.日本の山から木がなくならねばよいが….④院内感染対策委員会が済んで外来を通りかかったとき,ゲホゲホ咳をしている患者さんがいるのにマスクも渡さず次の委員会へ急ぐ師長.忙しいんだネ.⑤物理現象としての疾患についてコメントするだけのセカンドオピニオン.その疾患を抱えた患者さんの全人格を長期にわたって受けとめられるか否かが問題点なのに.
外来でこの原稿を書いていたら,若いナースが通りかかって,「すさまじ」の話になった.「平安時代はネ,今とは違った意味でネ…」と講釈を始めたら,「先生,後ろ髪がはねてすさまじいことになってますョ」と,ケラケラ笑われた.清少納言もびっくり.いちばんすさまじいのは私でした.
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