Japanese
English
臨床報告
宿便性潰瘍によるS状結腸穿孔の1例
A case of stercoral perforation of the sigmoid colon
尾崎 和秀
1
,
濱田 円
1
,
寺石 文則
1
,
志摩 泰生
1
,
西岡 豊
1
,
堀見 忠司
1
Kazuhide OZAKI
1
1高知医療センター消化器外科
キーワード:
宿便性潰瘍
,
大腸穿孔
Keyword:
宿便性潰瘍
,
大腸穿孔
pp.440-443
発行日 2012年3月20日
Published Date 2012/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407104013
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要旨
症例は便秘傾向のある79歳,女性.腹痛を主訴に当院を受診し,精査・加療目的で入院した.翌日,腹痛増強とともに下血があり,緊急内視鏡検査を施行したところ,S状結腸に多量の便塊と深掘の潰瘍を認めた.腹部CTではS状結腸に多量の便塊があり,遊離ガス像と後腹膜気腫を認めたため,S状結腸穿孔による汎発性腹膜炎と診断し緊急手術となった.腹腔内には便汁性腹水があり,S状結腸腸間膜対側に穿孔を認めたためHartmann手術を施行した.標本所見にてS状結腸に約2cmの類円形潰瘍があり,潰瘍底は菲薄化し穿孔していた.臨床所見と病理所見から宿便性潰瘍による穿孔と診断した.術後は順調に経過し,第15病日に退院した.
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