特集 外科医のための最新癌薬物療法
Ⅱ章 支持療法
12.―有害事象③―皮膚症状・神経症状
浅尾 高行
1
Takayuki ASAO
1
1群馬大学大学院医学系研究科病態総合外科学
pp.246-256
発行日 2011年10月22日
Published Date 2011/10/22
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407103813
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皮膚症状への対処法の基本
皮膚症状―最近の動向
抗癌剤による皮膚の傷害については,古くからフッ化ピリミジン系薬剤における手足症候群が知られているが,色素沈着程度の日常生活に支障を及ぼさない軽症のものがほとんどであったため,これまで臨床的に問題となることは少なかった.しかし,最近では治療の中断を余儀なくされるような皮膚障害を引き起こす薬剤が広く使われるようになって,適切な対処法による皮膚症状のコントロールが,抗癌剤治療中の患者のQOLの維持だけでなく,抗癌剤治療の全体としての成績を左右するマネージメントの対象として認識がされるようになっている.
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