特集 ざ瘡・ざ瘡様発疹
臨床例
分子標的治療薬による皮膚有害事象
須山 孝雪
1
,
寺本 由紀子
,
山本 明史
1埼玉医大国際医療センター 皮膚腫瘍科・皮膚科
キーワード:
Clindamycin
,
Steroids
,
経皮投与
,
ざ瘡状発疹
,
致死的転帰
,
Erlotinib
,
Sorafenib
,
分子標的治療
,
手足症候群
Keyword:
Erlotinib Hydrochloride
,
Administration, Cutaneous
,
Clindamycin
,
Steroids
,
Fatal Outcome
,
Acneiform Eruptions
,
Molecular Targeted Therapy
,
Hand-Foot Syndrome
,
Sorafenib
pp.291-294
発行日 2013年3月1日
Published Date 2013/3/1
DOI https://doi.org/10.24733/J01268.2013205731
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<症例のポイント>EGFR阻害薬などの分子標的薬ではrashと呼ばれる種々の皮膚症状を呈する。この中ではざ瘡様発疹が比較的早期に出現する。ざ瘡様発疹は通常は無菌性であるが、長期化した場合はステロイドざ瘡や二次感染を疑い細菌培養を行う必要がある。爪囲炎はrashの中では遅発で、薬剤投与後2ヵ月以降に生じる。分子標的治療薬によって生じる掌蹠の有痛性水疱は手足症候群と呼ばれる。足底荷重部に生じやすい。Capecitabine(ゼローダ)や5-FUで生じる皮疹(いわゆるフトラフール皮膚炎)も最近では手足症候群と呼ばれる傾向にある。
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