特集 呼吸器疾患の鑑別診断—「基本画像パターン」,「病態」,「経過」
Ⅱ.各論
すりガラス状陰影
一門 和哉
1
1済生会熊本病院呼吸器センター呼吸器内科
pp.90-96
発行日 2020年2月1日
Published Date 2020/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1437200331
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Point
・すりガラス状陰影は,気腔内の含気の部分的な減少を反映し,気腔内病変でも,間質病変でも起こりうるため,すりガラス状陰影を間質影と呼ぶのは適切ではない.
・すりガラス状陰影は胸部X線所見,CT所見でともに,既存の血管影を不鮮明化するような陰影と定義されるが,浸潤影との違いは,血管影が透見できる程度の陰影を示す点である.
・胸部X線とCTでは分解能の違いがあり,すりガラス状陰影と表現される病変は必ずしも同一ではない.
・HRCT所見上,すりガラス状陰影に付随する所見が病変の成り立ちを類推することに有用である.
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