Japanese
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特集 新しいエネルギーデバイスの構造と使い方のコツ
〔器具の構造と使い方のコツ〕
腹腔鏡下手術におけるバイポーラシザーズの使用法
Bipolar scissors in advanced laparoscopic surgery
李 相雄
1
,
奥田 準二
1
,
野村 栄治
1
,
田中 慶太朗
1
,
近藤 圭策
1
,
徳原 孝哉
1
,
茅野 新
1
,
横山 和武
1
,
藤岡 大也
1
,
谷川 允彦
1
Lee Sang-Woong
1
1大阪医科大学一般・消化器外科
キーワード:
腹腔鏡下手術
,
バイポーラ電気メス
,
バイポーラシザーズ
Keyword:
腹腔鏡下手術
,
バイポーラ電気メス
,
バイポーラシザーズ
pp.1504-1507
発行日 2010年11月20日
Published Date 2010/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407103313
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要旨:電気メスは,高周波交流電流を発生させて高密度電流が組織を流れるときに発生する熱を利用し,凝固や切開を行う手術機器である.電気メスはモノポーラとバイポーラに分けられるが,バイポーラ器具は両先端部が電極となっており,挟んだ組織にのみ電流が流れて乾燥凝固する.このために凝固層が広がらず安全性が高い.バイポーラシザーズは,バイポーラの止血機能に剪刀の切開機能が付加された手術器具である.細血管を含む膜の切開や癒合筋膜の剝離,主要血管周囲のリンパ節郭清,特に神経温存郭清などの局面で有用である.両刃を大きく開いて組織を切離するのではなく,刃先で少しずつ剝離し,残った神経線維や細血管などを凝固したのちに切離するという繊細な操作が要求される.バイポーラシザーズの特徴と性能を正しく理解して使用することで,安全で精度の高い腹腔鏡下手術が可能となる.
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