Japanese
English
臨床報告
乳房神経鞘腫の1例
A case of benign mammary schwannoma
武田 佳久
1
,
稲本 将
1
,
安田 誠一
1
,
寺村 康史
1
,
山田 英二
2
,
赤松 信
1
Yoshihisa TAKEDA
1
1彦根市立病院外科
2彦根市立病院病理診断科
キーワード:
乳房
,
神経鞘腫
,
良性腫瘍
,
乳房超音波検査
,
術中病理診断
Keyword:
乳房
,
神経鞘腫
,
良性腫瘍
,
乳房超音波検査
,
術中病理診断
pp.433-437
発行日 2010年3月20日
Published Date 2010/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407103013
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要旨:患者は82歳,女性.左乳房腫瘤を近医で指摘されて来院した.左乳房に径5.0×3.0cm大の可動性がきわめて良好な腫瘤を認めた.触診上,線維腺腫などの良性腫瘍を疑った.針生検組織診では確定診断が得られず,年齢や腫瘤の大きさから乳癌も念頭に置いて腫瘤摘出術を施行した.摘出された腫瘍は5.0×3.0cmで,内腔は半透明な黄色の粘液様腫瘤であった.腫瘍のHE染色による組織診断では平滑筋腫や神経鞘腫などの間葉系腫瘍が疑われたが,確定診断には至らず,免疫組織診断を行った.S-100蛋白強陽性から神経鞘腫と診断された.乳房神経鞘腫は,文献検索した範囲内においてわが国では9例のみであり,稀な疾患と考えられた.
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