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特集 内視鏡下手術―もう一歩のステップアップのために
腹腔鏡下鼠径ヘルニア修復術(TAPP法)における高難度症例に対する手技のコツ
Technical points in difficult laparoscopic transabdominal preperitoneal inguinal hernia repair(TAPP)
三好 康敬
1
,
鈴江 ひとみ
1
,
坂東 儀昭
2
Yasuyuki MIYOSHI
1
1鈴江病院外科
2健康保険鳴門病院外科
キーワード:
鼠径部ヘルニア
,
TAPP法
,
内視鏡下手術
,
外膀胱上ヘルニア
Keyword:
鼠径部ヘルニア
,
TAPP法
,
内視鏡下手術
,
外膀胱上ヘルニア
pp.1709-1715
発行日 2009年12月20日
Published Date 2009/12/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407102904
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要旨:筆者は2009年3月までに437例の腹腔鏡下鼠径ヘルニア修復術(TAPP法)を経験し,ほぼ定型的な手技を完成させたと考えている.TAPP法は手技の完成度と病変の診断能が最も高いが,指導者不足と手技が難しいとの誤解があり十分には広まっていない.さらに,TAPP法を導入したものの手技に慣れる前の早い段階で難しい症例に出会いTAPP法を断念した外科医も多い.しかし高難度手術症例においても,熟練した指導医の下でいくつかの要点を押さえて行えばその手技は複雑ではなく,比較的容易で安全に行えると考えている.筆者の経験をもとにそのコツを述べた.そして,初回手術が腹膜前腔に操作の及ぶ再発症例などの難しい症例は,手技に習熟するまでは熟練した指導者とともに行うことを原則とするべきことを付け加えて強調した.
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