特集 できる!縫合・吻合
Ⅲ.部位(術式)別の縫合・吻合法
7.膵・脾
門脈の縫合・吻合
杉本 博行
1
,
中尾 昭公
1
Hiroyuki SUGIMOTO
1
1名古屋大学大学院医学系研究科消化器外科学
pp.321-324
発行日 2009年10月22日
Published Date 2009/10/22
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407102829
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はじめに
膵癌では門脈,上腸間膜静脈浸潤をきたすことが多く,癌を遺残なく切除するためには血管合併切除を必要とする場合が少なからず存在する.膵頭部癌における門脈合併切除群は門脈合併切除非施行群と同等の生存率が期待できると報告され,膵癌診療ガイドライン1)でも門脈合併切除により切除断端および剝離面における癌浸潤を陰性にできる症例に限って門脈合併切除の適応となるとしており,いまや門脈合併切除は膵臓外科領域では必須の手技となっている.本稿では,膵頭部領域癌における門脈再建を中心に門脈の縫合法について述べる.
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