特集 できる!縫合・吻合
Ⅲ.部位(術式)別の縫合・吻合法
1.胸壁,腹壁,横隔膜,呼吸器など
永久気管孔の縫合
白石 武史
1
,
白日 高歩
1
,
岩﨑 昭憲
1
Takeshi SHIRAISHI
1
1福岡大学医学部呼吸器・乳腺内分泌・小児外科
pp.80-83
発行日 2009年10月22日
Published Date 2009/10/22
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407102761
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
はじめに
永久気管孔の作製を必要とするのは主として耳鼻科領域における喉頭切除術などである.胸部外科あるいは一般外科領域でこれが必要になるのは甲状腺癌の広範気管浸潤,気管腺様囊胞癌,あるいは頸部食道癌の気管浸潤例などである.これらはいずれも喉頭のみでなく気管合併切除を伴うことが多く,気管切除範囲が広範に至る場合は通常の永久気管孔作製が困難となり,縦隔前面に気管孔を作製することを余儀なくされることがある.いわゆるGrillo型と呼ばれる縦隔型永久気管孔である.
本稿では,永久気管孔ならびに縦隔型永久気管孔作製の要点を述べる.
Copyright © 2009, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.