書評
安達洋祐(編)「外科の「常識」―素朴な疑問50」
白水 和雄
1
1久留米大・外科学
pp.1121
発行日 2009年8月20日
Published Date 2009/8/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407102664
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私が外科医になったのは1974年であるが,当時は外科医を目指す医学生が多かった.外科医が多忙をきわめていることは当時も今も変わらないが,内科医には治せない難治性の良性疾患や癌の手術を行う姿に憧れて外科に入局する者が多かった.私も一人前の外科医になるために先輩に厳しく指導され,知恵と技術を学んできた.35年の年月が過ぎ去った今,科学的なエビデンスが蓄積され,これまで諸先輩が築いた外科の「常識」を見直す時期にきている.
本書は,本誌の好評連載「外科の常識・非常識―人に聞けない素朴な疑問50」と,外科医が直面している最近の問題について非常にユニークな視点から解説する「番外編」12編から構成されている.編者の安達洋祐氏は,九州大学,大分医科大学,岐阜大学の外科を勤務されたのち,現在私どもと同じ久留米市でご活躍中である.
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