Japanese
English
臨床報告・1
劇症型アメーバ赤痢によって多発性大腸穿孔をきたしたHIV感染者の1例
A case of multiple colon perforation caused by fulminant amoebic colitis associated with HIV infection
田村 淳
1
,
北口 和彦
1
,
浦 克明
1
,
馬場 信雄
1
Jun TAMURA
1
1大津赤十字病院外科
キーワード:
劇症型アメーバ赤痢
,
大腸穿孔
,
HIV
Keyword:
劇症型アメーバ赤痢
,
大腸穿孔
,
HIV
pp.993-997
発行日 2009年7月20日
Published Date 2009/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407102641
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はじめに
アメーバ赤痢は熱帯,亜熱帯地方での発生が多く,わが国では稀な疾患である.先進国では性感染症として問題視されており,最近ではhuman immunodeficiency virus(以下,HIV)感染者における日和見感染症の1つとしてアメーバ赤痢に遭遇する機会も増加してきている.劇症型アメーバ赤痢は急激な経過で重症化する大腸炎の臨床像を呈し,巨大結腸症や穿孔をきたす致命率の高い重篤な疾患である1,2).
今回われわれは,劇症型アメーバ赤痢による多発性大腸穿孔に対して大腸亜全摘術を施行し救命し得たHIV感染者の1例を経験したので報告する.
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