病院めぐり
十全会心臓病センター榊原病院外科
榊原 敬
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1十全会心臓病センター榊原病院外科
pp.1577
発行日 2008年11月20日
Published Date 2008/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407102374
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当院は1932年4月1日に故・榊原亨が外科榊原病院を開設したことに始まります.当初から「本院は営利を目的とする世俗の病院にあらず,実際に迂遠なる学説研究を主眼とする病院にもあらず」と述べ,また,病気に苦しむ方々を救うため持てる医療技術を役立てたいと言っています.1936年の心臓外傷に対する纏絡止血術(世界第1例目),1941年の心臓鏡の発明(世界初),内視鏡下僧帽弁閉鎖不全手術(世界第1例目),1951年の故・榊原仟によるボタロ管開存症手術の成功(日本初)など,当院の歴史はそのままわが国の心臓病学発展の歴史でもあります.
現在は病床数243床(ICU 20床,HCU 16床),看護体制7:1で,心臓血管外科,循環器内科をはじめ循環器疾患に関係のある消化器外科・内科,麻酔科,放射線科,糖尿病内科,人工透析,眼科を開設し,それぞれ専門医が診療に当たっています.当院の特徴は予防から診断,治療,リハビリまで一貫した医療サービスを行うことです.ドクターカー2台を有し,第1線医からの要請で24時間いつでも出動しています.たとえば虚血性心疾患では,予防として血糖コントロール,メタボリックシンドローム対策の保健指導,運動指導(院内に25m,3コースの室内プール,室内運動施設あり)を行い,虚血性心疾患が疑われたら冠動脈CT(64列あるいは320列マルチスライスCT検査),狭窄があれば日帰り心臓カテーテル検査で診断を確定し,病状に合わせてステント治療か冠動脈バイパス手術で治療しています.術後早期から心臓リハビリを開始します.また消化器内視鏡検査(アスピリン潰瘍対策)も行っています.
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