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特集 肝・胆・膵領域における腹腔鏡下手術の最前線
肝臓領域
腹腔鏡下肝囊胞開窓術
Laparoscopic management of benign liver cysts
中村 典明
1
,
有井 滋樹
1
Noriaki NAKAMURA
1
1東京医科歯科大学肝胆膵・総合外科
キーワード:
腹腔鏡下手術
,
肝囊胞
,
開窓術
Keyword:
腹腔鏡下手術
,
肝囊胞
,
開窓術
pp.765-769
発行日 2008年6月20日
Published Date 2008/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407102151
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要旨:腹腔鏡下肝囊胞開窓術は,その低侵襲性から良性の単純性肝囊胞の開窓術に適していると考えられている.その適応は,悪性腫瘍を合併していない有症状の非寄生虫性単純性肝囊胞,または一部の多発性肝囊胞で,囊胞と胆管との交通のないものとされている.手術は囊胞壁をできるだけ大きく切除することが重要であるが,囊胞により肝内の脈管が著しく圧排されて思わぬ損傷をきたすことがあるので注意が必要である.腹腔鏡下開窓術後の画像上の再発率は20~44%,合併症率は数~20%と報告されている.今後,患者選択の工夫,手技の発達,経験の蓄積により合併症と再発率は改善されるものと期待される.
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