特集 癌診療に役立つ最新データ2007-2008
Ⅴ.食道癌
食道癌の診断に関する最新のデータ
廣野 靖夫
1
,
山口 明夫
1
Yasuo HIRONO
1
1福井大学医学部第1外科
pp.145-151
発行日 2007年10月22日
Published Date 2007/10/22
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407101896
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要旨:表在癌の診断には従来のX線検査や内視鏡検査に加えて超音波内視鏡(EUS)の果たす役割が大きい.また,近年広がりつつある拡大内視鏡も異型度診断や深達度診断に有用である.リンパ節転移検出には従来のCTに加えてEUSやFDG-PETの有用性が報告されており,FDG-PETは遠隔転移や術前治療の評価にも優れている.MRIは病変の局所の評価に適している.これらの検査の利点や限界を考慮し,複数の組み合わせによって診断することが大切である.「1998-1999年全国食道がん登録調査報告」では表在癌は約3割を占めるが,依然として高度進行例も多い.cT3以上は全体の半数で,StageⅣは約14%であった.
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