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特集 肛門疾患診断・治療のコツと実際
肛門機能不全の診断・治療のコツと実際
Art and practice of diagnosis and treatment for anal dysfunction
吉岡 和彦
1
,
岩本 慈能
1
,
中根 恭司
1
Kazuhiko YOSHIOKA
1
1関西医科大学附属枚方病院外科
キーワード:
肛門機能不全
,
便失禁
,
便秘
,
肛門括約筋修復術
,
有茎薄筋移植
Keyword:
肛門機能不全
,
便失禁
,
便秘
,
肛門括約筋修復術
,
有茎薄筋移植
pp.1365-1370
発行日 2007年10月20日
Published Date 2007/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407101850
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要旨:肛門機能不全は,患者にとって肉体的のみならず,精神的・社会的にも負担の大きい病態である.臨床の場では,特に便失禁を訴えて来院する例が増加している.便失禁の原因は,女性では出産時の肛門括約筋の損傷による場合が多く,病態の把握には理学的所見のほかに生理学的検査,経肛門的超音波検査,defecographyなどが用いられてきた.括約筋の損傷部位が明らかなときは括約筋修復術が行われ,特発性便失禁に対しては保存的治療が中心となるが,外科的治療も考慮される.また,外傷などの大きな損傷の場合は有茎薄筋移植が適応となる.便秘に対しても各病態に応じた治療が必要となる.
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