特集 Q&A器械吻合・縫合のコツ
自動吻合・縫合器の最近の進歩
萩原 優
1
Hagiwara Masaru
1
1聖マリアンナ医科大学横浜市西部病院一般・消化器外科
pp.295-301
発行日 2003年3月20日
Published Date 2003/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407101248
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はじめに
自動吻合器・縫合器に関することで忘れてならないことがある.それは,この原型は京都府立医科大学の峰先生により開発されたという事実である1).峰先生の考案された吻合器がロシアで改良され,そのロシアの特許がアメリカ合衆国へ移された.現在われわれが使用している器械はさらにアメリカ合衆国で改良され,実用化されたものである.
自動吻合器・縫合器はもはや手術の進行過程で何の抵抗もなく,まさに機械的に使用されている.また,使用に際してもだんだん縫合糸で補強する頻度も減り,より簡便な操作が可能となった.
われわれはあまり気づかないが,器械は確実に進歩しており,それにより実際の操作も簡便かつ安全性が高まっている.
この特集は約5年前に一度企画された.今回,最近5年間にどれだけわれわれが日常頻用する器械が改良・進歩したかについて検証した.
また,医療経済の面から医療保険制度で設定されている術式別の自動吻合・縫合器の保険点数と実際の手術で使用する器械の種類と使用頻度を試算した.
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