特集 小外科・外来処置マニュアル
Ⅷ.四肢・皮膚
105.ガングリオン
米澤 嘉朗
1
,
小島 靖彦
1
Yoshiro YONESAWA
1
1独立行政法人国立病院機構金沢医療センター整形外科
pp.318-320
発行日 2004年10月22日
Published Date 2004/10/22
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407100881
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はじめに
ガングリオンは日常の外来診療で遭遇する比較的頻度の高い四肢軟部腫瘍の1つである.関節包,靱帯,腱しょう,骨膜などから発生する囊腫性腫瘍であり,囊腫内は透明で淡黄色を呈するゼリー様の粘度の高い内容物で満たされている.手関節周囲に好発するが,指屈筋腱腱しょう,肘関節や膝関節周囲,足趾などからも発生する.肘部尺骨神経管周囲,Guyon管内,腓骨小頭周囲などに発生した場合は末梢神経を圧迫して麻痺症状を示す,いわゆるentrapment neuropathyを呈する.稀ではあるが,骨内や神経内に発生する症例もみられる.
本稿では,日常経験することが多い手周囲のカングリオンについて述べる.
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