特集 小外科・外来処置マニュアル
Ⅶ.尿路・性器
78.嵌頓包茎
岸 洋一
1
Hiroichi KISHI
1
1国家公務員共済組合連合会横須賀共済病院泌尿器科
pp.248-249
発行日 2004年10月22日
Published Date 2004/10/22
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407100854
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疾患の概念
包茎の状態で無理に包皮を冠状溝より近位まで翻転させたため,狭い包皮輪により亀頭と包皮先端が絞扼されて,亀頭,包皮がともに腫脹し,元に戻らなくなった状態をいう.時間の経過とともに腫脹が増悪して包皮輪が締め付けられ,悪循環でますます腫脹が進行し,ついにはその部分が壊死に至る.完全に亀頭が露出している状態や包皮輪に余裕のある仮性包茎ではこのようなことは生じない.自慰目的や包茎を矯正しようとして無理に包皮を翻転し,そのままの状態にして生ずることが多い.また診察や尿道カテーテル留置などの際,包皮を翻転し,元の状態に戻さないで生じた医原性の場合もある.
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