特集 外来診療・小外科マニュアル
Ⅶ.尿路・性器
79.嵌頓包茎
谷風 三郎
1
Saburo TANIKAZE
1
1兵庫県立こども病院泌尿器科
pp.216
発行日 1997年10月30日
Published Date 1997/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407902956
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疾患の概念
嵌頓とはいったん出たものが元に戻らなくなった状態を指し,嵌頓包茎とは狭小化した包皮輪から亀頭部が露出し,包皮が元に戻らなくなった状態をいう.包皮輪が締めつけるため包皮,亀頭ともに腫脹が増強し,悪循環でますます腫脹が進行し,最終的には壊死に陥る(図1).もともと完全に亀頭が露出している人や,仮性包茎で包皮輪に余裕があり,亀頭の露出が容易であればなり得ない状態である.包茎を自分で矯正することを目的として無理に翻転し,そのまま放置したり不自然な矯正具を用いたりすることで生じることが多い.小児では比較的稀であるが,思春期に自慰目的で無理に翻転し,生じることがある.
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