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特集 乳癌初回の診療:ガイドラインと主治医の裁量
ネオアジュバント療法―薬剤選択とその根拠
Effect of preoperative treatment on the outcome of women with operable breast cancer―EBM based and clinical practice based optimal regimens
佐伯 俊昭
1
,
高嶋 成光
1
Saeki Toshiaki
1
1独立行政法人国立病院機構四国がんセンター臨床研究部・外科
キーワード:
術前補助療法
,
化学療法
,
内分泌療法
,
診療ガイドライン
Keyword:
術前補助療法
,
化学療法
,
内分泌療法
,
診療ガイドライン
pp.1117-1122
発行日 2004年9月20日
Published Date 2004/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407100724
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要旨:術前補助療法の臨床試験の目的は乳癌補助薬物療法のベストレジメンの開発と考えられ,新しいレジメンの初回治療における奏効率と生存期間の改善および安全性を同時に検討することが可能である.術前補助療法の利点として明らかなのは,(1)生命予後に関連する全身治療の早期開始が可能なこと,(2)原発巣摘出前に微小転移巣の治療を行えること,(3)腫瘍組織内の栄養が保持された状態で化学療法が行えること,(4)薬剤感受性が確認できること,(5)原発巣および腋窩リンパ節転移のdown stagingによって縮小手術が可能であること,(6)乳房温存率を向上させられること,(7)病理学的CR症例の予後判定が可能であること,などである.高嶋班の「乳がん診療ガイドライン」では,術前補助化学療法に関するリサーチクエスチョンが3項目取り上げられている.ガイドラインはエビデンスによって作成されてはいるが,次々と公表される新しい臨床試験の結果には対応できていない.
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