近代腹部外科の開祖:Billroth
ビルロート余滴・19―ビルロートゆかりの地の紹介
佐藤 裕
1
Satou Hiroshi
1
1北九州市立若松病院外科
pp.899-901
発行日 2004年7月20日
Published Date 2004/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407100681
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Christian Albert Theodor Billrothは1829年4月26日に北ドイツのバルト海をのぞむRugen島のBergen(図1)において牧師の長男として生まれた(折しも日本では文政12年にあたり,国内がシーボルト事件で揺れていた頃である).新潟大学の堺哲郎教授が臨床外科誌上に「ビルロートの生涯」を連載されていた頃は,東西ドイツ統合の前でRugen島がまだ東ドイツ領に属していたこともあり,訪問することはまず不可能な状況であったが,統一後は往来が自由となり,1998年には長崎大学医療技術短期大学名誉教授の三浦敏夫氏が,雑誌「いずみ(1998年5月号)」に「リューゲン島訪問記(実際の訪問は1996年のこと)」を載せている.おそらく三浦氏がBillrothの生家を披見すべくRugen島を訪問した最初の日本人であろう.
余談になるが,現在Rugen島はフェリーでスウェーデンへ向かう際のドイツ側の出発拠点となっており,またドイツで一番人気のリゾートアイランドということもあり,夏には多くの海水浴客でにぎわうという.
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