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はじめに
新しい外科専門医認定制度が2002年(平成14年)4月10日から施行され,第1回専門医認定予備試験(筆記)が2006年(平成18年)8月には実施される予定となっている.1996年(平成8年)に創立された外科関連専門医認定委員会〔1996年(平成8年)6月18日第1回委員会開催〕における日本外科学会関連専門医制度の調整・統合が外科サブスペシャルティ学会(消化器外科,小児外科,胸部外科:心臓血管・呼吸器外科)を対象に検討され始めたのを契機として,それらサブスペシャルティ学会の基盤学会として,日本外科学会の認定医制度を抜本的に見直すべく,1998年(平成10年)5月29日付けで正式に『日本外科学会専門医修練カリキュラム改正委員会(当時仮称)』が設置された.1994年(平成6年)5月10日付け以来,日本外科学会認定医資格認定委員会委員長を務め,先の外科関連専門医認定委員会(古瀬彰委員長・胸部外科学会)の外科学会メンバーとしてすでに第1回外科関連専門医委員会において,1階部分の構築を担当することになっていた筆者がその委員長を担当した.カリキュラム改正に先立ち,学会認定医制協議会,三者懇談会(日本医師会,日本医学会,学会認定医制協議会)における議論,当時の厚生労働省,文部科学省,政府与党,日本学術会議関連などの検討委員会から提言された種々の「21世紀の医療のあり方」などを踏まえ,外科学会の資格認定委員長として,かねてより種々の問題点の改善を試みてきた従前の日本外科学会認定医制度の現状と問題点を先ず明らかにし,本誌に「外科専門医制度の現状と将来」の概要を発表した〔臨外53(8):1055-1061,1998〕1).今回はそれを受けた経過報告である.
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