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特集 手術のための臨床局所解剖
肝手術のための臨床局所解剖
Clinical liver anatomy for hepatic surgery
竜 崇正
1
,
趙 明浩
1
,
山本 宏
1
Munemasa RYU
1
1千葉県がんセンター消化器外科
キーワード:
肝解剖
,
前腹側区域
,
前背側区域
,
門脈
,
肝静脈
Keyword:
肝解剖
,
前腹側区域
,
前背側区域
,
門脈
,
肝静脈
pp.603-612
発行日 2006年5月20日
Published Date 2006/5/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407100438
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要旨:肝臓の解剖を門脈segmentationとドレナージ静脈から見直した.左はCouinaudと同様S2,S3,S4とし,右は前腹側区域と前背側区域と後区域の3区域とし,これに尾状葉を加えた7区域を新肝区域とした.肝前腹側区域のドレナージ静脈は中肝静脈に,背側区域のドレナージ静脈は右肝静脈に流入する.左肝静脈がドレナージする区域はS2とS3,中肝静脈がドレナージする区域はS4と前腹側区域,右肝静脈がドレナージする区域は前背側区域と後区域である.主肝静脈は頭側では区域の境界を走行するが,尾側では区域の境界を走行しない.後区域尾側枝が右肝静脈の腹側を走行する頻度は全体で55%である.7%の症例は中肝静脈が後下区域もドレナージしていた.門脈の破格は少なく通常型を呈さないものは前区域の前腹背側別々分岐の3%,後区域頭尾側別々分岐の6%のみであった.胆管の破格はすべて肝門板内であり,肝内では門脈と併走するので胆管も肝内では破格は少ない.
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