病院めぐり
博愛会相良病院
相良 吉厚
1
1博愛会相良病院
pp.67
発行日 2006年1月20日
Published Date 2006/1/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407100333
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当院は鹿児島市の中心地に位置し,甲状腺科,婦人科,緩和ケア科を併設する乳癌専門病院です.戦後間もない1949年に一般外科病院として開設されました.1973年には乳癌診療を開始し,九州ではじめて乳房X線撮影装置マンモグラフィを導入し,さらに1978年に西日本で第一号となる電子写真法X線撮影装置ゼロラジオグラフィを設置して次第に乳腺専門へと診療体制を変容させていきました.あわせて診療環境の整備のために,女性専門病院にふさわしいアメニティを心がけて,数回の増改築を行いました.
建物の老朽化に伴い,1995年に全面的なリニューアルを決定し,医療施設近代化施設整備事業の補助金の支援を受け,病床を100床から81床に減らし,量から質へと診療機能を優先したダウンサイジングを行うことになりました.そして1997年からは,乳癌を中心とする専門病棟60床,県下初の緩和ケア病棟21床の病棟編成で新たなスタートを切りました.リニューアルを機に,診療の質の向上のために,診断,治療,再発治療,終末期治療の各部門の診療体制を整備し,設備の整ったカンファレンスルームを新設しました.週3回の早朝,治療に関わるすべての職種のスタッフが出席して,術前,術後,再発症例について治療方針を検討する合同カンファレンスを行うようになりました.これによって各職種間の連携が良好となり,診療の効率化がはかられ,職員のモチベーションが向上しました.
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