Japanese
English
総説
てんかんの外科治療
Surgical Treatment for Epilepsy
清水 弘之
1
Hiroyuki Shimizu
1
1東京都立神経病院脳神経外科
1Departlnent of Neurosurgery, Tokyo Metropolitan Neurological Hospital
キーワード:
epilepsy surgery
,
complex partial seizure
,
temporal lobectomy
,
orbitofrontal gyrus
,
MST
,
corpus callosotomy
Keyword:
epilepsy surgery
,
complex partial seizure
,
temporal lobectomy
,
orbitofrontal gyrus
,
MST
,
corpus callosotomy
pp.749-759
発行日 1999年9月1日
Published Date 1999/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406901484
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はじめに
てんかん患者を治療するに際して,最も重要なことは発作型の決定である。発作症候学は英語でsemiol-ogy(またはsemeiology)と称されるが,てんかん患者の治療はsemiologyで始まり,semiologyで終わるといっても過言ではない。患者および家族からの問診だけで十分に発作のイメージが把握されない場合は,長時間ビデオモニタリングにより発作を記録して検討するのがよい。
発作型を決定することにより,てんかん発作が因って来るところの大脳の解剖学的部位を推察することができ,脳波,画像により,この部位を確実に裏付けることができたならば,外科的治療の可能性が生まれてくる。発作型,脳波,MRIの三つが明らかに一つの大脳部位を指さしているときは,頭蓋内電極による検査を省略して,直接治療的手術が施行可能となる51)。発作の起始部位は推定されるが,脳波や画像による裏付けが不十分な場合は,頭蓋内電極による確定診断が必要となる。
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