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特集 脳奇形の遺伝子異常と形成機序
4.Cortical Dysplasia
Cortical Dysplasia
山内 秀雄
1,2
Hideo Yamanouchi
1,2
1群馬大学医学部第一病理学教室
2現:獨協医科大学小児科学教室(血液)
1The First Department of Pathology, Gunma University Faculty of Medicine
2Corresponding address: Department of Pediatrics, Dokkyo University School of Medicine
キーワード:
cortical dysplasia
,
epilepsy
,
microtubule-associated proteins
,
growth-associated proteins
,
glutamate receptor
Keyword:
cortical dysplasia
,
epilepsy
,
microtubule-associated proteins
,
growth-associated proteins
,
glutamate receptor
pp.683-689
発行日 1999年8月1日
Published Date 1999/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406901474
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はじめに
画像診断技術の向上と臨床神経生理学の発展によりてんかん原性焦点を明確に診断することが可能となり,小児難治てんかんに対する外科手術が積極的に多く行われるようになった。小児難治てんかんに対する積極的な外科治療の発端となったのは,Chuganiら1)のグループが脳波やMRIとともにグルコース代謝によるPET scanの結果を有力な手がかりとして,てんかん原性焦点を明確に決定し,薬剤治療だけでは予後不良な難治てんかんであるWest症候群の患児に外科手術を施行し良好な成績を収めていることを報告してからで,以後世界中の各地で精力的に小児難治てんかんに対する外科治療が行われるようになった。一方,豊富となった手術検体を用いた研究により,神経病理学的検索,生化学的・分子生物学的知見が多く報告されるようになった。本稿では特に,小児難治てんかんに対する外科手術により小児難治てんかんをきたす代表的疾患として最近特に注目を浴びるようになったcorti-cal dysplasia,およびそれと酷似する病理組織学的所見を示す結節性硬化症について述べる。
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