Japanese
English
Neurological CPC・71
上咽頭癌の治療経過中に多彩な神経症状を呈した1例
A Case of Nasopharyngeal Carcinoma Presenting with Various Neurologlcal Deficits in the Course of Treatment
長谷川 修
1
,
青葉 重光
1
,
黒岩 義之
1
,
鈴木 ゆめ
1
,
高橋 竜哉
1
,
小宮山 純
1
,
山田 人志
1
,
久保田 昭彦
1
,
北村 均
2,3
,
木下 真男
4
Osamu Hasegawa
1
,
Shigemitsu Aoba
1
,
Yoshiyuki Kuroiwa
1
,
Yume Suzuki
1
,
Tatsuya Takahashi
1
,
Atsushi Komiyama
1
,
Hitoshi Yamada
1
,
Akihiko Kubota
1
,
Hitoshi Kitamura
2,3
1横浜市立大学医学部神経内科
2横浜市立大学附属病院病理部
3現 医学部第1病理
4東邦大学大橋病院
1Department of Neurology, Yokohama City University School of Medicine
2Department of Pathology I, Yokohama City University of Medicine
pp.369-383
発行日 1999年4月1日
Published Date 1999/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406901432
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症例呈示
主治医(横浜市大) 症例は,1955年生まれ,発症時30歳,死亡時40歳の女性で,高校教師です(表1)。
1985年にしばしば左耳の奥が痛くなるということを訴えています。翌年になって左の眼裂狭小,左顔面のしびれ感が出現しています。おそらく左のHomerと左のV番の障害だと思われます。それでA病院の耳鼻科で検索されて,頭蓋底部に上咽頭癌が見つかっています。Biopsyの結果,未分化型の扁平上皮癌でした。それで同院で表1に書いてあるような化学療法と放射線をかけています。放射線は患部を中心にかけていますが,頭蓋底を含めて,この後何回かに分けてかなり広範にかけてあります。後で図示しますが,それで症状は軽度改善しています。しかし,まだ不十分だということで,病院を移ってB病院でさらに化学療法+放射線を,また少し照射野は違いますが,かけています。
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