連載 症候学メモ余滴・25
Keegan型筋萎縮の誤解—dissociated motor loss
平山 惠造
1
1千葉大学
pp.85
発行日 1998年1月1日
Published Date 1998/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406901230
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変形性頸部脊椎症でのKeegan型筋萎縮という用語については次の2つの点が指摘される。①我が国ではこれを誤解して使用している場合が多い。②欧米ではこれを殆んど使用していない。この①と②とは表裏の関係にあるのかもしれない。
まずKeegan(J Neurosurg 23:528,1965)が原著で指摘した主旨を要約すると,「頸部変形性脊椎症で,病期が進まない時点では,上肢にdissociated motor lossが生じうる。これは脊髄神経の硬膜内運動根が圧迫されて生じるもので,脊髄前角の変性によるものではない。」とまとめられる。
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