Japanese
English
特集 多系統変性
歯状核赤核淡蒼球ルイ体萎縮症とMachado-Joseph病の病理
Neuropathology of Dentatorubral-Pallidoluysian Atrophy and Machado-Joseph Disease
高橋 均
1
,
山田 光則
1
,
武田 茂樹
2
Hitoshi Takahashi
1
,
Mitsunori Yamada
1
,
Shigeki Takeda
2
1新潟大学脳研究所病態神経科学部門病理学分野
2新潟脳外科病院病理部
1Department of Pathology, Brain Research Institute, Niigata University
2Department of Pathology, Niigata Neurosurgical Hospital
キーワード:
dentatorubral-pallidoluysian atrophy
,
Machado-Joseph disease
,
autosomal dominant
,
spinocerebellar degeneration
,
neuropathology
Keyword:
dentatorubral-pallidoluysian atrophy
,
Machado-Joseph disease
,
autosomal dominant
,
spinocerebellar degeneration
,
neuropathology
pp.947-953
発行日 1995年10月1日
Published Date 1995/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406900850
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I.はじめに
歯状核赤核淡蒼球ルイ体萎縮症(dentatorubral—pallidoluysian atrophy, DRPLA)およびMachado—Joseph disease(MJD)はそれぞれ優性遺伝形式を呈する疾患であり,病理形態学的には脊髄小脳変性症の1型とみなすことができる。両疾患とも,近年,本邦においてその遺伝子異常が同定された。すなわち,DRPLAは第12染色体短腕上に位置する遺伝子におけるCAGリピートの増大によって1,2),またMJDは第14染色体長腕上に位置する遺伝子における3),やはり,CAGリピートの増大によって4)引き起こされる疾患であることが明らかにされた。
本特集はこのような背景にたって企画されたものと考えるが,われわれに与えられたテーマはDRPLAとMJDの神経病理についてである。これまでわれわれが経験してきた剖検例をもとに,これら疾患の病理像を今後に残された問題点を踏まえてできるだけ簡潔に整理してみたい。
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