Japanese
English
特集 線条体:発生・解剖,生理,病態
線条体トランスミッターと大脳基底核疾患
"Striatal Neurotransmitters and Basal Ganglia Disorders"
後藤 恵
1
Satoshi Goto
1
1熊本大学医学部脳神経外科
1Department of Neurosurgery, Kumamoto University Medical School
キーワード:
striatum
,
neurotransmitter
,
basal ganglia diseases
Keyword:
striatum
,
neurotransmitter
,
basal ganglia diseases
pp.739-750
発行日 1994年8月1日
Published Date 1994/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406900669
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はじめに
線条体(尾状核,被殻)は大脳基底核神経回路網において中枢的な位置を占め,そこには多くの神経活性物質(神経伝達物質およびその候補)が豊富に存在している1)。神経活性物質はアミノ酸系・アミン系・ペプチド系の3つに大別されるが,本稿ではこれらをトランスミッターと一括総称して記述を行う。最初に線条体の化学的構築についてトランスミッターを中心に概説し,次いで解剖病理学的側面から各種大脳基底核疾患における線条体トランスミッターの変動について,これまでに解っている知見を紹介する。図1に,大脳皮質,視床と関連した大脳基底核神経回路の入出力系とトランスミッターの分布について模式的に示しているので参照されたい。
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