学会印象記
AD/PD'93
吉田 充男
1
1自治医科大学・神経内科
pp.277
発行日 1994年3月1日
Published Date 1994/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406900611
- 有料閲覧
- 文献概要
AD/PD'93(ADはAlzheimer病,PDはParkin—son病)が,1993年11月1〜7日シカゴ・フェアモントホテルで,I.Hanin教授(ラヨラ大学)会長の元で開かれた。A.Fisher部長(イスラエル,生物学研究所)と私が副会長をつとめた。第一回は,イスラエルのEilatで,第二回は京都で,そして今回が第三回目であった。今回は,口演,ポスター共400題の発表があり,AD,PDとも世界の第一人者達が集まり実りの多い会であった。以下に主だった発表を紹介する。
1)D.Selkoe(ハーバード大学)は,Mullanらが1992年にNature Genetics(1:345-347)に発表したスエーデンの家族性AD(FAD)2家系で認められた変異したAPP(β蛋白前駆体)を,培養細胞に導入した。その結果β蛋白の生成が8倍にも増えていることを報告した。この様な系でβ蛋白分泌を正常レベルに抑制する物質のスクリーニングが可能であるとしている。
Copyright © 1994, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.