Japanese
English
特集 薬物による神経系障害
抗癌薬
Neurological Disorders Induced by Antineoplastic Drugs
葛原 茂樹
1
Shigeki Kuzuhara
1
1三重大学医学部神経内科
1Department of Neurology, Mie University School of Medicine
キーワード:
anti-neoplastic drug
,
side effect
,
nervous system
,
drug-induced encephalopathy
,
druginduced neuropathy
Keyword:
anti-neoplastic drug
,
side effect
,
nervous system
,
drug-induced encephalopathy
,
druginduced neuropathy
pp.1059-1066
発行日 1992年12月1日
Published Date 1992/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406900413
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はじめに
抗癌薬の使用中に生じる神経系障害には,嘔気,嘔吐,めまい,頭痛,感覚障害,運動障害,幻覚,意識障害,痴呆症状,けいれんなど多彩な症状があり,中枢神経系,末梢神経系ともに障害される。
この中で,嘔気,嘔吐,めまい,頭痛のような症状は,どの抗癌薬にも共通して出現し,通常は投与中あるいは投与後にみられる急性症状で,可逆性である。これに対して,感覚障害,運動障害,精神症状などは,一定期間以上,反復投与された後に生じる遅発型の副作用であることが多い。その中には,かつて大きな問題になったcarmofurのように,重篤で生命の危険を有するようなものも含まれている。
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