Japanese
English
総説
くも膜下出血(破裂脳動脈瘤)の病態と治療
Pathophysiology and Treatment of Ruptured Cerebral Aneurysm
吉本 高志
1
,
鈴木 二郎
1
Takashi Yoshimoto
1
,
Jiro Suzuki
1
1東北大学脳研脳神経外科
1Division of Neurosurgery, Institute of Brain Diseases, Tohoku University, School of Medicine
pp.1103-1110
発行日 1987年12月1日
Published Date 1987/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406206015
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はじめに
近年,脳血管障害の中でも,くも膜下出血は,CTなどの画像診断の進歩,手術手技の工夫さらには手術成績の向上などにより,外科的治療の代表的な対象疾患となっており,特に,破裂脳動脈瘤のほとんどの症例は,我が国においては,発症の早期より脳神経外科医の手により管理されつつあると考える。図1は,くも膜下出血の疫学統計による症例(岩手県医師会)と宮城県の公的病院の脳神経外科施設で入院治療を受けた症例の比較であるが,高齢者特に70歳以上の症例以外は,ほとんど差を認めなかった9,25)。本報ではこれらの自験例をもとに破裂脳動脈瘤の病態,治療について述べる。
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