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編集後記
平山 惠造
pp.409
発行日 1986年4月1日
Published Date 1986/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406205701
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3月6日に国語審議会から「改定現代仮名遣い」の見直しの答申が出された。終戦の翌年に新しい日本語の遣い方が制定されてからの改革の一環で,今回はその仮名の部分に関するものである。これに対しては数々の批判もあり,納得のいくものが少なくない。丸谷才一氏の氏一流の批評は,いつものことながら,筋の通ったもので,論理的で面白い。
ここで仮名遣いを云々するつもりはないが,近頃の原稿をみていて,もっと日本語を大切にすべきではないかと思われる。一つの国語があるということは一つの文明,文化を形成する要因となるもので,自国語より外来語が幅をきかしている国にはなかなかその国の文化は育たないと聞く。
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