書評
—Edited by Robert W. Rand—Microneurosurgery Third Edition
米川 泰弘
1
1京都大学・脳神経外科
pp.1050-1051
発行日 1985年11月1日
Published Date 1985/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406205606
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Dr. RandのMicroneurosurgeryの書評を委託されたのは,これまでできるだけこの著名な本を避けてきたのを考えると,不思議な縁であると思った。私の師の一人であるProf.YasargilからDr. Randのことを若干伺ってはいたが,実際に会って話しをしたり,手術ぶりを見せていただいたことは,ついぞなかったので敬遠していたのかもしれない。
全ての本が版を重ねるにつれて大部になる例に漏れず,本書もIndexを含み832ページと分厚くなっている。本書は原型を留めて顕微鏡mi—croinstrumentから説き起こして各論に入り,microanatomy,最近の診断術,laser,術中モニターシステムにも言及している。Microana—tomyはDr. Rhoton一派がこれを担当し,各論ではそれぞれの専門家が分担執筆している。本邦からは佐野教授,角屋教授が動脈瘤およびcervical spondylosisなどを担当しておられる。ただし各論にも各論の総論というべきものをDr. Rand自身が執筆していて木書の統一を図っている。文献には「脳と神経」あるいは「脳神経外科」など本邦の雑誌も頻繁に引用されていて幅ひろいものとなっている。
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