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編集後記
臺 弘
pp.1560
発行日 1972年11月1日
Published Date 1972/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406203230
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- 文献概要
医療と医学は窮極的には患者個人に向けられたものだが,個人が社会的存在である以上,医療も医学も社会に向けて働かなければならない。ことに激動する都市化産業化の波に洗われつつ,世にいう管理社会に組みこまれている個人には,その疾患や障害も当然社会的な側面を強く現わしてくる。
脳外傷,産業中毒,公害はもとより,脳循環障害,老年性脳病変,精神障害など,どれをとつても都市生活や老年人口の増加や人間関係の変動と結びついている。これらは医療と医学の最も現代的な問題であるといえる。
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