神経耳科アトラス1
神経耳科学Neurotologyについて(その1)
鈴木 淳一
1
,
石井 哲夫
1
Jun-Ichi Suzuki
1
,
Tetsuo Ishii
1
1帝京大学医学部耳鼻咽喉科学教室
1Department of Otolaryngology, Teikyo University School of Medicine
pp.506-511
発行日 1972年5月1日
Published Date 1972/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406203107
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神経耳科の分野
神経耳科学はノーベル賞受賞者であるBárányによって創始されたといわれる。第8神経に関連した神経学の一分野とされ,したがっ1て聴覚・平衡覚に関連した神経・生理・病理が主たる領域である。
聴覚刺激は,多くのニユーロンを変えながら大脳皮質にまで上昇し,その間に他の系統との関連が少ないのにくらべて,前庭刺激は視覚系,眼球運動系,背髄運動系,自律神経系などと密な連関をもつている。前庭系は脳幹において,これらの系統と複雑な網目をつくつており,前庭系の神経学は、すなわち,脳幹小脳の神経学ということができる。
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