海外文献
心肺バイパス間の脳空気栓塞/血漿リチウム濃度
Winter, P. M.
,
Alvis, H. J.
,
Gage, A. A.
pp.1251,1380
発行日 1971年11月1日
Published Date 1971/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406202991
- 有料閲覧
- 文献概要
ポンプoxygenatorでは心肺バイパス間に空気が血行に入るという椿事がおこる稀な場合がよく知られている。3例を著者は報告している。①23♀,mitral valve replaceが終り,全麻が回復すると,左半麻痺,左同名半盲,左側は痛覚も消失。air embとして6.5h後,2.8atmsabs 30分ついで6 atms abs 2時間以後だんだん低下させて38時間高O2室において,25日後全治,退院。②19♂,ASD,心肺バイパスで縫合したが,左室に残つた空気が吸出されず,血行に入り,回復後semicoma—tose, quadriplegics, blindとなつた。4h後高O2室,6 atms abs 1hで意識まず全く回復。38hの治療で右下肢やや筋力低下で室を出,2wリハビリで,全治。③5♀,VSD,左室から空気が入つた。全く昏睡で反射消失2h後高O2室,2.8atmsabs 30分反射少し出てくる。5atmsにあげ,以後圧をさげ38時間O2療法。数時間は全く回復の徴がない。ケイレンがときどきおこる。24h後eye motionあり。手のgrasp re—flex出てくる。意識は出ない。4wかかつてようやく回復。
心肺バイパスの脳air embolismにはhigh O2が有効。
Copyright © 1971, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.