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実験的空気栓塞による局所脳循環量の増加/脳外傷
Simms, N. M.
,
Kush, G. S.
,
Long, D.M.
,
Locken, M.K.
,
French, L.A.
pp.211,243
発行日 1972年2月1日
Published Date 1972/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406203064
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脳の空気栓塞では生理的動静脈吻合が開放され脳循環血流量が増加する事が知られている。空気栓塞後には矢状洞静脈血のpO2が上昇したり,red cerebral vein等も観察される。著者等はこの事を局所脳循環測定によって確かめた。
8頭の成犬(10〜21kg)を用い麻酔はpentobarbital (30mg/kg)atropine (0.2mg)等を用いた。gallamine triethiodide (1mg/kg)で無動化した。人工呼吸は通常の空気を用いたが,pCO2を一定にするためconstant volume ventilatorを用い,時に100%O2を用いた。椎骨動脈よりカニユレイトし,犬の頭蓋を正中部で切開,側頭筋を側方に圧排して頭蓋骨を露出した。循環量の測定には,6〜8mCiの133)Xeを5ccの生食にといて注入,Angerscintillation cameraを頭蓋に接近させて測定し,データは自動計算機で処理して16〜22カ所の平均血流量を求めた。器械の性質上16%以上の差をもつて有意とした。注入する空気量は1.0,0.5,0.25,0.05cc/kg等に分け,注入時間は30秒以内である。
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