脳腫瘍アトラス10
血管芽腫—Hemangioblastoma
佐野 圭司
1
1東大脳神経外科
pp.126-128
発行日 1970年2月1日
Published Date 1970/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406202669
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脳の血芽腫(hemangioblastoma)は全脳腫瘍の1.1%(東大例)−1.2%(Cushing)−1.3%(Zülch)を占める比較的頻度の低い腫瘍である。第5図にみられるように発症年齢は10代から50代にわたり,青壮年から成年期の腫瘍といえる。性差は著明で男性に多い。
hemangioblastomaという名称はCushing & Bailey(1928)がvasoformative cellよりなる真の新生物という意味で提唱したもので,血管奇形(angiomatousmalformations)とは明らかに区別されるものである。同じものをRoussy & Oberling (1930)はangio-réti—culome (angioreticuloma)とよんでいる。
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