Japanese
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海外文献
脳硬塞,他
Stenosis and occlusion of vessels of cerebral infarction.,他
Battacharyi, S.K.
,
Hutchinson, E.C.
,
McCall, A.J.
pp.112,130
発行日 1968年2月1日
Published Date 1968/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406202340
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- Abstract 文献概要
脳血管アテローム性狭窄は多発性だが,椎骨動脈が高度,かつ高頻度という説もあり(McGree,1962),頸動脈が高度,高頻度であるとする説もある(Schwartz,1961),著者らは脳血管障害145例(うち脳硬塞57)の剖検で,これを精査した。硬塞は60〜69歳16例(♂10),70〜79歳23例(♂12)が主で,他は少ない。対象88例も大体おなじ年齢分布を選んだ。硬塞は多発するので571列の1悩130カ所を選んだ。頸動脈領域に107個の硬塞(中脳動脈66,後脳17,前および後下小脳11,脳底10など),vertebrobasilar 23個。硬塞では無名,総頸,頸動脈の海綿状部の狭閉塞が90%を占める(脳内では上記のように中脳動脈)。またおなじく椎骨動脈では,惟体外部44%(対照21%)。脳内の枝では後脳動脈が主なること上記のごとくである。狭塞を1,2,3度,閉塞を4度とすると,硬塞と対照とでχ2テスト,P<0.05で有意の差のあるのは無名および鎖骨下動脈だけ,脳内ではant.inf.cerebellarおよびcommunicating arteriesだけが,程度頻度が異なつている。ただしste—nosisだけを取ると,硬塞では脳外血管いずれも対象より高頻度であり,脳内で中脳動脈がきわめて高頻度であつた。stenosis scoreで示すと,硬塞では,脳外血管が対照の2倍(ただし90歳以上になると差少なし),脳内では3〜6倍となつた。血管狭窄の数は,硬塞がはるかに多く,3本以上が硬塞(3/5)にきわめて多く,対照(1/20)に少ない。
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