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連載 電子顕微鏡による脳の形態学アトラス・9
髄膜
meninges
五十嵐 至朗
1
1東京大学医学部解剖学教室
pp.4-11
発行日 1967年1月1日
Published Date 1967/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406202155
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脳および脊髄は大別して3枚の被膜によつて包まれており,外側より硬膜dura mater,クモ膜arachnoidea,軟膜pia materと呼ばれるが,脊髄において硬膜が骨膜と分かれる他は脳と脊髄と本質的に異ならない。それゆえここでは脳の被膜について述べる。
硬膜はきわめて厚い結合組織で脳では頭蓋骨の骨膜と癒合しており,骨に近い部は細胞成分が多く,また血管や神経を含んでいる。膠原線維は束をなし,外層と内層とではその方向が交叉するように走る。最内側は上皮性の扁平な細胞があつて硬膜下腔と境界をなす。この細胞内に細かなfilament (50Å以下)を見ることがある。
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