学会レポート 第23回日本脳神経外科学会
講演抄録・討論・総括・I—一般演題〔1〕〜〔81〕
脳浮腫(1)—一般演題〔31〕〜〔35〕
吉利 和
1
,
関 清
1
,
山根 至二
1
,
小出 桂三
1
,
森 一雄
1
,
山中 正巳
1
,
岡 博
1
,
三条 貞三
1
,
遠藤 康夫
1
,
石井 昌三
2,12
,
辻 宏
2
,
鈴木 陽一
2
,
菊池 晴彦
3
,
粟津 三郎
4
,
荏原 光夫
4
,
明石 勝禎
4
,
串田 良昌
4
,
森本 峻一
4
,
町田 洋二
4
,
西田 宥二
4
,
中野 重徳
4
,
三輪 哲郎
5
,
奈良 英功
5
,
伊東 洋
5
,
石川 巌
5
,
蓮江 正道
5
,
小野寺 良久
5
,
宮崎 雄二
6
,
末松 克美
6
,
高田 育郎
6
,
松本 信勝
6
,
竹田 正之
6
,
中島 法光
7
,
児玉 求
7
,
中川 俊文
7
,
上田 伸
8
,
雪下 国雄
9
,
尾原 義悦
9
,
喜多村 孝一
10
,
森安 信雄
11
1東大吉利内科
2大阪赤十字病院脳神経外科
3京大第1外科
4東邦大粟津外科
5東京医大外科
6札医大脳神経外科
7広大星野外科
8岡大脳神経外科
9順大第2外科
10東大脳神経外科
11日大第1外科
12大阪日赤脳外科
pp.256-259
発行日 1965年3月1日
Published Date 1965/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406201803
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〔31〕脳浮腫に関する研究(第3報)——特にトリエチル錫化合物による脳浮腫について——
われわれは,昨年来,アルキル錫化合物,特にtriethyl tin sulfateにより実験的脳浮腫を作製し,組織学的・生化学的・組織化学的研究をつづけてきた。その結果,triethyl tinによる脳浮腫では,1)脳組織の水分量は増加し,NaおよびClも増加し,Kは僅かに減少すること,2組織学的には光顕像では,変化は白質に強く,血管周囲腔や細胞周囲腔の拡大と,多数の空泡を生じ海綿状を呈すること,また電顕像では,髄鞘のLamelleが離れ,その間に大きな空洞を生じていることを認めた。
今同は,生化学的および組織化学的研究の範囲を広め,さらに,脳組織triethyl tin (TET)の定量を行ない,興味ある所見を得たので報告する。
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